2013年10月1日火曜日

「…to die in order to live…。」

どこまでも続く真っ白な雪は 春の音さえ忘れてしまいそう
春に降り積もる遅めの雪は あなたの心も凍らせてしまいそう

「あなたは寒くない?」キミは告げるけど ボクは動かないブリキのおもちゃさ
空は寝ているのに、空は雪を降らす 何も答えない桜は風景画のように佇む
春を知らぬまま幾年も過ごした
命の輪廻の意味すら見出せず

恋焦がれた思い出など ひとひらの花のように脆く
消え失せていく 世界の色 春の音は蕾のままで
ただ真っ白 それは儚く揺れる

それは受け入れた 空蝉の夢の一切を受け入れるために在ろうと
崩れ去るのなら 命のゼンマイをもう一度巻こう それがここに在ったという証明になる
ただ花は未だに開くことはない
「さくら、さくらよ。」と蝶が舞っているのに…

ただ待ちわびる無垢な瞳 少女の夢に今応えよう
色付かせよう 世界の色 春の音を今奏でよう
ただ真っ白 ただ美しく咲かそう

遠く過ぎ去りし日々 懐かしみながら
生命は口ずさむ 生きている証明を
無機質なブリキでも 心が宿るから
いつまでも どこまでも ワルツを響かせよう
世界に 声にならなくても

無垢な瞳に映るのは 灰になるまで歌った花
恋焦がれた 世界の色 それは遠く夢見た光景

ただ真っ白 ひどく綺麗な花

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